たいていの人は病気やその症状に関心がある。体の状態を真剣に考えることはない。例えば、口内炎があれば、その口内炎を治すことだけを考えるし、どこかが痛ければ、その痛みをあらゆる手段で解決しようとする。しかし、多くの場合、その症状や「痛み」は、身体のどこかがおかしいという警告に過ぎない。

もう一つの例として、多くの腫瘍患者は、この腫瘍を治そうと考えているが、この腫瘍のどこが悪いのか気づいていない。病気だから殺す、悪い人だから治すという、抑制を利かせた殺戮の方法ばかりを考えている。しかし、多くの場合、体は治療すればするほど悪くなる。

そしてもちろん、病気が治って命を失うこともたくさんある。これは中国医学の重要なポイントのひとつで、病気を治すということは、単に病気や人を治すということではないのです。

病気と人間は純粋に敵対しているわけではないし、たとえ敵対していたとしても、共存する方法はたくさんある。

しかし、人々は幼い頃から、あなたは病気だから治さなければならない、あなたは敵だから殺さなければならない、と教えられてきた。さもないと生きていけない。

実際、他にもいろいろな生き方がある。重病でも長生きできる人もいれば、重病でなくても、次から次へと病気が増え、ますます健康状態が悪くなる人もいる。